現代女性は、ストレスが多く、時に攻撃的で怒りっぽくなる、睡眠不足になりがちだったり、無性に甘いものばかり食べてしまうなど、その多くが PMS に悩んでいます。つらい症状は、自律神経の働きをつかさどる臓器である“肝”の”血”が不足していることが原因と言われています。

中医学では、人体は「肝、心、脾、肺、腎」の五臓が司り、これらが互いにバランスをとることによって健康を保つと考えます。「なかでも肝は、情緒を安定させる働きを持つため、ストレスによって影響を受けやすく、肝は全身に栄養を送る血の貯蔵庫、といわれるくらい、女性にとっては大切な臓器です。

もともと女性は毎月の月経によって肝の血液を失いますが、ストレスや疲労によって肝からさらに血が消耗されると、消化を司る”脾”やホルモンバランスを司る”腎”にも悪影響が出て、不調が増えていきます。

PMS を放置すると、月経痛も悪化するし、更年期には更年期障害も強く出やすくなる。不妊や産後うつにもつながります。早めに対策して治したいものです。

PMS 対策として重要なのは、月経前にストレスをためこまないようにし、睡眠を十分にとることです。また温かいものを摂って体を冷やさないこと。「この時期は無理は禁物」と自覚し、体をいたわりましょう。
またどんな症状が出るかによって、PMS は、「肝気うっ結」「肝脾不和」「肝腎陰虚」の三つのタイプに分けられます。体質ごとに不足している栄養素を補って肝血を養えば、PMS 症状だけでなく月経痛も和らぎます。月経中に自分の体質に合わせた温かいスープを飲んで、そのつらい症状を和らげましょう!

1. イライラして怒りっぽくなる「肝気うっ結(かんきうっけつ)」タイプ
「肝血」の不足から気も血も滞り、その結果、イライラ、乳房の張り、めまいなどの症状が表面に出てくるタイプ。ストレスや睡眠不足、疲労によって肝血は消耗するため、日ごろからストレスをため込まず休養をしっかりとることを心がけたいものです。
お薦めのスープは、鶏とキノコ、セロリ、ナツメのスープ
「血」が不足して元気を失ったときのお薦めは、体を温めて血を補う「鶏肉」をメーンにしたスープ。手羽先など骨付きのものにすると潤い効果も高まります。ナツメにも血を補う効果が高く、キノコ、ネギやセロリなどで気血の巡りをよくして下さい。

2. 胃や腸に不快症状が出る「肝脾不和(かんぴふわ)」タイプ
肝の血が不足したときに、消化器を司る脾に症状が表れやすいタイプ。胃のむかつきや食欲低下、腹痛や下痢が起こります。甘いものが無性に食べたくなるのもこのタイプの特徴。冷たいものは避け、暴飲暴食を慎みましょう。

お薦めスープは、豚肉と長いものスープ
消化器が調子を崩しがちなこのタイプにお薦めは、「脾」をいたわる効果が高い豚肉。体にエネルギーを補い、疲れやすさも改善する長いもと組み合わせると効果が高まります。長いもは潤い効果が高いので、咳が出るときにも良いとされています。

3. 肌荒れ、だるさが強くなる「肝腎陰虚(かんじんいんきょ)」タイプ
ほてりや、肌のかさつき、にきびなどが表れやすいのがこのタイプ。月経前になると、足腰がだるくなったり、動くのがおっくうになります。ホルモンを司る「腎」も消耗した状態なので、腎の元気を回復するためにも、睡眠不足を避けましょう。

お薦めスープは、魚介、クコの実、黒豆のスープ
「肝」にとって重要な「血」を養う食材であるのが、クコの実。またホルモンバランスと関係が深い「腎」の力をつけるには、エビやアサリなどの魚介類、黒豆、ヒジキ、黒ゴマなどの黒い食材を意識してとって下さい。

スープは、月経中の数日間、特に出血の多い日には必ず飲みましょう!

またどのタイプにも共通する養生法として、
・ストレスを発散する
・夜更かしをしない
・温かいものをとる

ストレスは肝の働きを悪くする原因になるので、出来るだけため込まないためにも、日ごろから友人とおしゃべりをするなどして、こまめに発散しましょう!また睡眠をしっかりとること、栄養のある温かいものを積極的にとり、薄着を割けて体を冷やさないことも、肝の血の消耗を避けるための知恵です。

さらにタイプによって効果の高い漢方薬剤もあります。PMS にお悩みの方は、是非ご相談、お問い合わせを!体質、体調に合わせたカウンセリング、処方を致します。